プラグインによるfpmの拡張
目次
プラグインによるfpmの拡張¶
Fortranパッケージマネージャにはプラグインシステムが備わっており，機能を容易に拡張できます．ここでは，プラグインをインストールし，使用する方法を示します．
レジストリ検索ツール¶
fpm-searchプロジェクトはパッケージが登録されているfpmレジストリを照会するためのプラグインです．fpmとともにビルドされているので，以下のように簡単にシステムにインストールできます．
git clone https://github.com/urbanjost/fpm-search
cd fpm-search
fpm install --profile release
fpm-searchのバイナリが~/.local/bin（Windowsでは%APPDATA%\local\bin）にインストールされます．
注釈
インストールされたバイナリがPATH内にあることを確認します．すなわち，次のコマンドを実行します．
which fpm-search
~/.local/bin/fpm-search
バイナリが見つからない場合は，インストールされたディレクトリをパスに追加します．
bashシェルの標準設定は，ホームディレクトリにある.bashrcで確認できます．以下の手順でPATHに追加してください．
echo 'export PATH=$PATH:$HOME/.local/bin' >> ~/.bashrc
. ~/.bashrc
.bashrcを変更した後，.bashrcを再読込してください．そうしないと，変更が現在のシェルに適用されません．
zshシェルの標準設定はホームディレクトリの.zshrcで確認できます．下記コマンドを用いてPATHに追加してください．
echo 'export PATH=$PATH:$HOME/.local/bin' >> ~/.zshrc
exec zsh
.zshrcを変更した後，zshを再起動してください．そうしないと，変更が現在のシェルに適用されません．
PATH変数は，コマンドプロンプトからpathmanプログラムを利用して変更できます．
pathman /au %APPDATA%\local\bin
インストールできたので，fpmから新しいプラグインを呼び出すことができます．
❯ fpm search
Downloading registry ... https://github.com/fortran-lang/fpm-registry/raw/master/index.json
...
コマンドには，fpm-searchではなくfpm searchを用いていることに注意してください．コマンドラインインタフェースを構築するためのパッケージを見つけるには，次のように入力します．
❯ fpm search commandline
M_CLI : Unix-style commandline parsing using a prototype command and NAMELIST (STD:f2008)
M_CLI2 : Unix-style commandline parsing using a prototype command
パッケージを用いるために必要なマニフェストの依存関係の設定内容を，次のコマンドを実行して生成します．
❯ fpm search --toml M_CLI2
M_CLI2 = { git = "https://github.com/urbanjost/M_CLI2" }
この一行をパッケージマニフェストに追加することで，当該のプロジェクトを参照できます．
まとめ
ここでは以下の方法を学びました．
fpmプラグインをインストールする方法
レジストリを照会するためにfpm-searchプラグインを使用する方法
照会結果から依存関係の設定を生成する方法